顔の表情筋を動かす神経が顔面神経です。顔面神経が麻痺すると、目が閉じなくなったり、口角が下がり口から水がこぼれたりします。味覚障害や音が響く、涙液の分泌低下なども見られます。
①中枢性:脳梗塞、脳出血、脳腫瘍など脳幹より上位の障害による。症状が重く治療が困難なことも多い。脳神経外科、神経内科的な治療が必要。
②末梢性:脳幹より下位の障害による。原因不明(最多)、ヘルペスウイルス、外傷、中耳炎、側頭骨内腫瘍、耳下腺腫瘍など。
原因不明の麻痺(ベル麻痺)が最多で、約7割を占めます。ストレスや免疫力低下、糖尿病、寒冷刺激などが誘因となります。通常一側性で、数日の経過で徐々に悪化し、片側の顔面が全く動かなくなることもあります。